筋肉ロックとは
筋肉はシートベルトのように外部から急激なチカラが働くと縮まり硬くなります
筋肉は関節、内臓、筋肉自身を護るために自ら硬く縮まるセキュリティシステム(伸張反射)を持っています。
通常は元の柔らかい伸びのある状態に戻りますが、筋肉が硬く伸びない状態のまま戻らなくなる場合があります。
私どもはこれを『筋肉のロック』と呼んでおります
ロックした筋肉は「硬く縮まった伸びが悪い状態」で触るとコリコリし、痛みや違和感を覚えます。
筋肉ロックによる影響
腰痛、肩こり、膝の痛みなどの原因は骨格の歪み、神経からくるものではありません。
筋肉ロックにより以下の原因で痛みを感じるのが原因です。
・関節に無理がかかる負荷
筋肉ロックにより血管を圧迫
筋肉がロックすると硬く太く縮んだ状態になります。
ロックした筋肉によって血管を圧迫し硬くなって血流が悪くなります。
血流が悪くなると血管拡張作用のある物質(ブラジキニン)が発生します。
ブラジキニンは発痛作用もあるので、それで痛みを感じます。
(血行不良による酸素供給不足)
筋肉ロックにより他への負荷がかかる
ロックした筋肉は正常な伸び縮みが出来なくなります。
関節を動かそうとするときに関節に無理な力がかかります。それにより関節を包んでいる関節包などが痛みを感じます。(関節に無理がかかる負荷)
また、自分自身の伸びが悪いため、他の筋肉に負担がかかり、他の筋肉も緊張状態になり伸びが悪くなる事でロックしやすくなったり痛みを生じやすくなります。
(他の筋肉にかかる負荷)
むくみ・冷え性など
筋肉には静脈やリンパをポンプする機能があります。
ロックした筋肉は静脈やリンパをポンプする機能が低下します。そうなるとリンパの流れが悪くなり、むくみが生じます。
また、静脈がポンプできないと、新たな血液の流れも滞ります。動脈(毛細血管)を圧迫し血流も悪い状態になるため、酸素供給不足が生じます。したがって体の燃焼も低下し、冷え性になります。
筋肉のロックは次第に悪化する
ロックした筋肉は、ほっておくと徐々にロックが強くなります
第1段階 |
ロックレベル1・コリや痛みの自覚はない |
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第2段階 |
ロックレベル2・指で押さえると痛い |
第3段階 |
ロックレベル3・指で触ると鈍い痛み |
ぎっくり腰や足がつるなどは、筋肉のロックが第2~3段階までひどくなった状態で起こります
マッサージやストレッチは逆効果?!
即効性のあるマッサージやストレッチも場合によっては逆効果になるリスクがあります。
マッサージもストレッチも血行不良改善で痛みやコリをやわらげるという目標は同じです。ただ、ロックした筋肉は、伸びが悪く余裕のない状態です
強く押したり、無理なストレッチをした場合、筋肉の「防衛反応」により、ますます硬く縮んでしまいます。